のたり松太郎(11)
伊勢駒部屋に新弟子が入門して来た。
阿久津というなかなかいい体をした中学生なのだが、大人しそうにも関わらず、以前は非行を極めた札付きの悪だという。
しかし改心し人が変わったかのようにまじめな態度を貫く阿久津。
彼の過去に興味を持つ松太郎だったが、とりあえず深入りはしないことにすることに。
少しにぎやかになった伊勢駒部屋だった…。
幕下優勝を賭けたリーグ戦。
いつになく緊張し、胸がドキドキするという松太郎だったが、実は風邪をひいていることが発覚。
勝負が危ぶまれたが、そこは松太郎のこと、常人には及びもつかない火事場の馬鹿力を発揮する! 幕下優勝を決めた松太郎と伊勢駒部屋は大賑わい。
そんな時、部屋の前の土手に、いかめしい黒塗りの外車が停車し……。
幕下優勝を決めた松太郎。
伊勢駒部屋の面々も松太郎自身も、気分はすでに十両力士。
優勝の模様もテレビで放送され、九州の故郷も喜びに包まれた。
錦を飾る形で凱旋帰郷した松太郎は、盛大に歓迎を受ける。
ところが相撲協会から伝えられたのは、松太郎は土俵態度が悪いため今回の十両昇進は見送り、というお達しだった……。
新たな場所が始まり、今度こそ十両昇進の期待がかかる松太郎だったが、流石に上位実力者との取り組みが多くなってきたため、思うような試合ができず苦戦する。
遂に松太郎は過去のわだかまりを捨て、自分を破門した雷神部屋へ、勝利のためのアドバイスを求めて訪ねていくことに。
相変わらずの無神経さに腹を立てる雷神親方だったが……。
松太郎、とうとう新十両に! 名実ともに関取になった松太郎だったが、流石にベテランぞろいの幕内力士たち、そうやすやすとは勝たせてくれない。
心を入れ替え、人が変わったかのように相撲に打ち込む松太郎。
勝ち越しがかかった勝負でぶつかるのは、ベテランで人気力士の大室山。
彼はこの一戦に、相撲取り引退を賭けていた。
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