キスの予感・情報局
キスの予感・情報局
幼い頃から美しい双子の姉イブと比べられ、テレーズは劣等感を抱き続けてきた。
そんな彼女の前に、ある日突然一人の男性が現れた。
イブの子供を養子に迎えたハンターだ。
テレーズにとっては甥であり、彼にとっては大切な一人息子ジョニーが倒れ、緊急に輸血が必要だというのだ。
甥のためにテレーズはすぐさま輸血に応じ、お礼に彼の経営する牧場に招かれる。
ハンサムで心優しいハンターに惹かれながらも、テレーズは心の中で別の不安を募らせていた。
ある日スカイの経営するジュエリー・ショップに、激怒した男性が乗りこんできた。
高名な形成外科医ドクター・ドミニク・ロドリゲスだ。
彼の婚約者のためにスカイは指輪をデザインしたのだが、そのときにスカイがした助言のせいで、結婚が突如中止になったという。
ドミニクはスカイを糾弾するにとどまらず、責任をとれといって譲らない。
いったい何をしろというの? 困惑するスカイに、ドミニクはとんでもない提案をした――婚約者の身代わりになれ、と。
シンシアはあるチャリティパーティへ出かけた。
自分のおこした保健士派遣会社への資金援助をしてくれた、大富豪ジョナサンにお礼を言いたかったからだ。
運よく彼と話すことができ、ダンスにも誘われた。
まるでシンデレラになった気分で、彼とキスをした瞬間、あたりは突然闇に包まれた。
様子を見てくると言い置き、ジョナサンが姿を消して数分後、今度は銃声が響き渡った。
いったい何が起きたの? いてもたってもいられず、シンシアは彼を捜し始めた。
船が私有の港に停泊するとすぐに、エミリーは逃げ出した。
アフリカのザンジバルまで乗組員として航海する予定だったのに、船の所有者ジャックが麻薬密売人だったとは……。
助けを求めて進んでいると、突然、ライフルを掲げた男たちに捕まえられた。
連れていかれた先は宮殿で、彼女を迎えたのは、神々しいまでの威厳をたたえたシークだった。
シークは言った。
「麻薬密売人によると、きみはバージンという話だ」なんですって? ジャックは私をシークに差し出したの?冷徹なイタリア人実業家として知られるザンドロは、亡き弟が遺した赤ん坊を引き取ることになった。
そうさ、間違ってもリアなどにこの子を渡すものか! リアは弟の恋人で、赤ん坊の母親だ。
精神的に不安定で、信頼が置けない女。
だが、そのリアがザンドロの前に現れ、息子を返せと要求してきた。
彼女は以前とはどこか違い、澄んだ瞳には芯の強さがかいま見える。
恋人の死にショックを受け、母親としての自覚が芽生えたのかもしれない。
ザンドロはそう思っていたが、違和感は日ごとに増すばかりだった。
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